わざわざ訪れたい日本の名建築と、喫茶店&カフェ ~美術館編 大分県立美術館

更新日:2023年3月30日

わざわざ訪れたい日本の名建築と、喫茶店&カフェ ~美術館編 大分県立美術館

九州の中でも特にアートへの取り組みがさかんな大分は、県内に数多くの美術館や屋外の展示オブジェなどを有し、芸術祭などのイベントも頻繁に開催されています。中でも2015年に開館した大分県立美術館(OPAM)は、県の中心的なアート施設として、江戸時代から現代に至るまでの大分の芸術文化に触れることができる施設となっています。本記事では同館の概要や魅力とともに、来館の際にあわせて訪れたい周辺の喫茶店やカフェも紹介します。

目次

大分県立美術館(OPAM)

大分県立美術館(OPAM)

美術館について

大分県立美術館(OPAM)は2015年4月、大分市寿町に開館。「五感で楽しむことができる美術館」をテーマに、大分にゆかりのある作家の作品や、さまざまな「出会い」をテーマにした企画展などで芸術文化に秀でた大分の特性を存分に体感することができます。幅広い展示活動を行うことで、世代を問わず、すべての年齢層が共に成長できる美術館となることを目標に掲げています。

美術館について

施設情報

「大分県立美術館(OPAM)」
所在地:大分県大分市寿町2−1
営業時間:10:00〜19:00 ※木・金曜は10:00〜20:00
定休日:年中無休
電話番号:097-533-4500
URL:https://www.opam.jp/

収蔵コレクション

大分県立美術館(OPAM)では、地元にゆかりのある 芸術家の作品を数多く収蔵しています。日本画の伝統にモダンなアレンジを加えた福田平八郎や髙山辰雄、幾何学模様と鮮やかな色彩で独自の世界観を確立した宇治山哲平など、前身施設である大分県立芸術会館が37年間にわたって収集してきた作品や資料、約5000点を引き継いで管理しています。特に、江戸時代後期から大正時代にかけて大分で流行した「豊後南画」の基礎を作った田能村竹田については、作品だけでなく史家としても活躍したことを示す資料も数多く収蔵。また、竹田のもとで学んだ高橋草坪、帆足杏雨らをはじめとする大分の絵師や学者の作品・資料も収蔵しています。

建築・設計について

建築・設計について

大分県立美術館(OPAM)の設計は、世界的な建築家で、建築界の権威でもあるプリツカー賞を受賞した坂 茂氏が担当しましたが、美術館が閉鎖的な空間となることを危惧した坂氏は、来館者が自宅リビングの感覚でくつろげるようにと、気軽に立ち寄ることができる空間づくりを目指しました。一面にガラスを配した1階は、外からでも内部の様子を知ることができ、水平折戸を開くことで美術館の中と外の垣根がない、街と一体化した空間を生み出します。竹工芸を連想させる上層階のデザインと併せて先進的でありながら温かみを感じさせる意匠となっています。なお、ガラス窓が開放されるのは気候や館内の展示環境などの条件が整った時に限定されています。展示室は可動壁を用いることで大規模な会場を作ることもできるなど、さまざまな展示内容に対応します。同館の特徴がよく表れているのが3階のホワイエ。天井に大分県産の杉材が格子状に組まれ、フラットではなく波打ったような形になっており、中央部分の天窓から降り注ぐ光がフロアの神秘性を高めています。情報コーナーやカフェにも坂氏が得意とする紙管素材がふんだんに用いられ、スタイリッシュな雰囲気を演出。2層吹き抜けとなったアトリウムに設けられたミュージアムショップとカフェは一般開放されており、展覧会を鑑賞せずとも利用が可能です。デザイン性の高い紙管の空間でランチメニューやカフェメニュー、デザートが楽しめる「café Charité(カフェ シャリテ)」2階や、ドリンクメニューが充実している1階アトリウムは、同館を訪れた際にはぜひ立ち寄っていただきたい空間です。

美術館で楽しめる展覧会

美術館で楽しめる展覧会

年間を通して、様々な展覧会を行っている大分県立美術館(OPAM)。本記事では、2023年4月から開催される展覧会から、「デミタスカップの愉しみ」「2023コレクション展Ⅰ特集 楽しむ近世絵画」を紹介します。

デミタスカップの愉しみ

デミタスカップの愉しみ

コールポート 《メダリオンとジュール金彩カップ&ソーサー》 (1891ー1919年)

【会期:2023年4月1日(土)〜2023年5月28日(日)】

濃いコーヒーを飲むための小さなデミタスカップを2000点以上所蔵する村上和美さんのコレクションから、厳選された約380点を展示。第1部ではヨーロッパの窯が生んだアール・ヌーヴォー、アールデコの様式を用いた作品や日本で輸出用に生産された作品などを紹介し、西洋のテーブルウェアとして花開いたデミタスカップのデザインの変遷を追います。第2部では形や装飾に焦点を当て、デミタスカップの機能美や芸術性を紹介します。

「デミタスカップの愉しみ」のチケットはこちら

2023コレクション展Ⅰ特集 楽しむ近世絵画

2023コレクション展Ⅰ特集 楽しむ近世絵画

岡田半江 《山水画帖》 1836(天保7)年 片岡辰市コレクション

【会期:2023年4月14日(金)~2023年6月25日(日)】

大分県立美術館(OPAM)が所蔵する約5000点の美術作品の中から、江戸時代に豊後・豊前で広く流行した南画を中心に、季節の花々や生物、美しい景色などを描いた絵画作品を紹介します。江戸時代の大分は、藩の仕事として活動した絵師だけでなく、自分のたのしみとして書画を制作する人が多かったことなど、芸術において秀でた地域であったことを伺い知ることができる展示内容となっています。4月14日(金)にオープニングレクチャー、4月23日(日)、5月14日(日)、5月28日(日)、6月11日(日)、6月25日(日)には学芸員によるギャラリートークが開催される予定です。

「大分県立美術館(OPAM)」最新の展覧会情報はこちら

大分空港からのアクセス

大分空港からのアクセス

大分空港からはバスが便利

大分空港から大分県立美術館(OPAM)へ向かうには、空港特急バスエアライナーが時間的に便利。飛行機を降りて荷物を受け取り、バス乗り場に向かうまでの時間は5分程度で、約1時間の乗車でJR大分駅前に到着します。料金は1550円になります。大分空港から大分交通のバスに乗車した場合は約1時間45分ほどかかりますが、竹町大分銀行前のバス停で下車して徒歩約8分で大分県立美術館に到着します。こちらも乗車料金は1550円になります。

JR大分駅からのアクセス

JR大分駅から大分県立美術館(OPAM)へのアクセスは徒歩で約15分。公共交通機関を利用する場合は大分交通バスで「大分駅前」のバス停から乗車。「オアシスひろば前」で下車すると徒歩すぐで到着します。乗車時間は約6分で料金は170円になります。大分駅からは、中心市街地循環バスである「大分きゃんバス」も運行されており、こちらに乗車した場合は「オアシスひろば前(県立美術館南)」で下車。徒歩1分で到着します。乗車料金は100円になります。

美術館周辺の喫茶店・カフェ

美術館周辺の喫茶店・カフェ

大分県は駅から近い商店街などに老舗店がひしめく、レトロ喫茶ファンにとっては聖地ともいえるエリア。創業から数十年を数える名店で香り高いコーヒーや、ていねいに作り込まれた軽食を口にすれば、優雅なくつろぎのひとときを過ごすことができます。大分県立美術館(OPAM)への行き帰りに立ち寄ることのできる、徒歩圏内のお店を紹介します。

珈琲店みまつ

珈琲店みまつ

【珈琲店みまつ】大分市中央町・家では到底淹れられないような熟練の技で出されるコーヒー 1978年創業。すべて自家焙煎し、世界各地の豆から厳選されたこだわりのコーヒーを提供してくれる珈琲店..........

アクセス:大分駅から徒歩約6分、大分県立美術館(OPAM)からは徒歩約8分

カフェ・ド BGM

カフェ・ド BGM

『カフェ・ド BGM』日替りランチありました✨コーヒー付 先日お友達が家族で行ったと聞いてから気になっていた、純喫茶 カフェ・ド・BGM..........

アクセス:大分駅から徒歩約4分、大分県立美術館(OPAM)からは徒歩約10分

純喫茶 草子洗

純喫茶 草子洗

なつかしのナポリタンとコーヒーフロート『純喫茶 草子洗』 ノスタルジックな雰囲気がまたたまらんのデス..........

アクセス:大分駅から徒歩約10分、大分県立美術館(OPAM)からは徒歩約5分

YOAKE COFFEE(よあけコーヒー)

YOAKE COFFEE(よあけコーヒー)

【TAKENISHI TERRACE YOAKE COFFEE】大分市中央町・自分好みのスペシャルティコーヒーを発見できるコーヒー屋さん マスターとお話ししながら「スペシャルティコーヒー」を選ぶことのできる、自分の好きなコーヒーを発見できる..........

アクセス:大分駅から徒歩約8分、大分県立美術館(OPAM)からは徒歩約6分

航空券をチェック

まとめ

まとめ

大分のアートシーンを満喫するなら、ぜひ訪れておきたい大分県立美術館(OPAM)。充実のコレクションを鑑賞すれば、地域に根ざした芸術の奥深さを存分に堪能できるでしょう。老舗喫茶やカフェ巡りも、コーヒーの豊かな香りが旅の思い出に花を添えてくれることうけあいです。

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