キャンセル料は?欠航はいつわかる?台風で飛行機が欠航になった際の対処法
更新日:2023年8月25日
日本には年間25個程度の台風が来襲し、規模の大きなものは各地に甚大な被害をもたらします。何とも厄介な台風ですが、月ごとに見ると、発生数・上陸数が群を抜いて多いのが8月~9月。旅行や帰省、出張などを前にして台風が発生し、「飛行機が予定通りに飛ぶのかな…」と気をもんだ経験がある方もおられるのではないでしょうか。そこで今回は、台風で飛行機が欠航になってしまった際の対処法についてご紹介します。
目次
- 悪天候で飛行機が欠航になった場合
- 往路便(行き)
- 旅行をキャンセルする
- 振替手続きを行う
- 復路便(帰り)
- 別日で飛行機を確保する
- 泊まるホテルの確保
- 往路便(行き)
- 台風で欠航になる基準とは?
- 欠航が決まるタイミングって?
- 台風でも欠航しない場合も
- 台風シーズンの欠航率
- 欠航かどうかを調べる方法
- まとめ
悪天候で飛行機が欠航になった場合
ここでは、不運にも台風や悪天候等で予約していた飛行機が欠航になってしまった場合の対処法を、往路便(行き)、復路便(帰り)に分けて説明します。
往路便(行き)
旅行をキャンセルする
旅行会社が企画もしくは窓口となっているパッケージツアーの場合、飛行機の欠航が決定すればツアーは中止となり、キャンセル料等はかからず、前もって支払った旅行代金全額が返金されるケースが大半です。また、旅行会社経由ではなく、直接航空会社でチケットを予約していた場合も、欠航となればチケット代は全額返金されます。ただし、LCC(格安航空会社)は会社や状況によっては全額返金されないケースもあるので、事前に確認しておくことをお勧めします。また、返金の際の手数料は購入者負担になることもあるので、注意が必要です。
振替手続きを行う
台風や悪天候等で予約していた便が台風などの悪天候で欠航した場合、原則的には予約していた航空会社の別便に振替となります。電話やインターネットで空席がない場合でも、空港カウンターで空席待ちをすれば搭乗できることもあります。どうしてもその日中に移動したいということであれば、諦めずに空港に行ってみるのがおすすめですよ。ただし、終日欠航の場合は出発日をずらす必要があるのでご注意ください。
復路便(帰り)
別日で飛行機を確保する
「目的地には問題なくアクセスできたけど、予約していた復路便があいにく欠航に…」。このケースの場合は往路便とは異なり、とにかく何としてでも帰らなければいけない状況です。最悪を想定し、対処法を事前に把握しておくことで比較的スムーズに帰ることが可能となります。この場合、航空会社がいろいろと調べて、空いている中から最も早い便に振替をしてくれます。ですが台風や悪天候は航空会社の都合ではなく、不可抗力(どうにもならない事態)となるので、自社便のみの振替となり、他社便への振替には対応してもらえないことを知っておきましょう。
泊まるホテルの確保
復路便が欠航し、たとえば振替が翌日の便になった場合、現地でもう1泊する必要があります。この場合の宿泊費用が誰の負担になるのかというと、「不可抗力な理由で欠航する場合は、旅行者が負担」「システム障害など航空会社都合の場合は、航空会社が負担」となります。つまり、台風や悪天候は航空会社に落ち度がない不可抗力な理由なので、宿泊費用は自分たちで負担しなければならない、ということ。飛行機の欠航が決まったら、その日に帰れなくなった人たちが一斉にホテルを探し出すので、とにかく早め早めの対応を常に心がけましょう。
台風で欠航になる基準とは?
台風で飛行機が欠航になる基準についてですが、「風速〇〇m以上で欠航」といった風に、明確な数値が定められているわけではありません。台風や悪天候の時は、飛行機が出発する空港と到着する空港の天候や滑走路の風速・風向きなどを総合的に考慮し、各航空会社が最終的な判断を下します。欠航か運航かの判断で重要なのが、離着陸の際の滑走路の横風の強さ。飛行機は進行方向から来る風の影響はさほど受けませんが、構造上、横風に弱いため、横風が15~20mになると影響を受けると考えられています。素人では判断しにくいところですが、横風が大きなポイントとなると理解しておきましょう。
欠航が決まるタイミングって?
飛行機の欠航がどのタイミングで決まるのかに関してですが、これも特に明確なルールがあるわけではありません。どの航空会社にとっても、払い戻しなどを行わねばならない欠航は大きなダメージであり、なるべくなら運航したいと考えるので、ギリギリまで飛行の可能性を模索します。ですので、欠航が正式に決定するのは当日、早くても前日というのがほとんど。状況によっては、1時間~30分前に欠航が決まるケースもあります。欠航か、運航かの判断はいろんな要因で決まるので、航空会社の運航状況をこまめに確認することを心がけましょう。
台風でも欠航しない場合も
飛行ルートに台風が存在する場合は、別のルートで飛んだり、高度を変えたりして台風を避けられるので、離陸さえしてしまえば、予定通りに運航することも珍しくありません。たとえ離着陸する空港を台風が直撃したとしても、遅延するだけで欠航しないケースもあります。特に便数が限られる国際線の場合は、横風が強く明らかに離陸できない場合を除き、たとえ台風でも欠航にならないように調整して運航する傾向にあります。また、俗に「台風の目」と呼ばれる台風の中心部は風が止み非常に静かなので、一瞬の隙といえるこの「台風の目」を利用し、飛行機を離着陸させるケースもあるようです。
台風シーズンの欠航率
国土交通省が各航空会社の欠航率を発表していますが、それによると、ANAやJALといった大手航空会社の欠航率は1.5~2%ほど。100回の運航で1~2回の欠航ということになるので、8月・9月の台風シーズンでも、欠航率はさほど高くないことが分かります。
欠航かどうかを調べる方法
各航空会社や空港のホームページでは、遅延や欠航についての情報が記載され、リアルタイムで情報が更新されていますので、そこで確認するのが最も早く確実でしょう。台風の場合は風速や進路などをあらかじめ予測できるので、早ければ運航前日の午後あたりから欠航情報を確認できることもあります。予約していた便が欠航となった場合、航空会社や旅行会社から連絡は来ますが、この場合はリアルタイムであるとは限りません。事前の台風情報などで欠航の可能性がある場合は、こまめに航空会社や空港のホームページを確認するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?飛行機が欠航になると意外とやることが多いので、この記事を参考に対処法を頭の中でシミュレーションしておくと、台風や悪天候の予報が出ても冷静に行動できるのではないでしょうか。皆さんの空の旅にぜひ役立ててみてください。