JALのスペシャルセイバーとは?往復セイバーとの違いやキャンセル料について解説

更新日:2025年6月19日

JALのスペシャルセイバーとは?往復セイバーとの違いやキャンセル料について解説

日本最大手の航空会社・日本航空(JAL)は、幅広い運賃プランに加え、航空券と宿泊を自由に組み合わせられる「JALダイナミックパッケージ」など、旅のスタイルや予算に応じて柔軟に選べるサービスを提供しています。なかでも、お得な運賃プランとして人気になのが「スペシャルセイバー」。今回は、スペシャルセイバーの詳細と利用する上でのポイントや注意点について紹介します。

目次

スペシャルセイバーとは?

スペシャルセイバーとは?

スペシャルセイバーとは、JAL国内線航空券の運賃プランのひとつで、最も安く航空券が購入できる早割運賃のことです。JAL国内線の早期割引には、これまで「先得」と「特便」をベースにした8種類もの割引サービスがありましたが、2023年4月のリニューアルで「スペシャルセイバー」「セイバー」「フレックス」の3種類に統合されました。中でも最も割引率の高いスペシャルセイバーは、搭乗28日前までの予約で利用でき、普通運賃のフレックスと比較すると半額以下になる場合があります。通常よりも安く利用できる一方で、予約変更ができないデメリットはありますが、フルサービスキャリアのサービスを圧倒的な安さで利用できるとあって早々に売り切れることもあるので注意が必要です。スペシャルセイバーの詳細は公式サイトでも確認できます。

28日前までの予約で最大どれくらい安くなる?

JAL国内線の運賃は公式サイトで手軽に調べることができます。スペシャルセイバー、セイバー、フレックスに加えて「往復セイバー」「JALカード割引」などの料金が一覧で表示されます。羽田空港から国内の主要空港への運賃を調べて比較してみると、スペシャルセイバーとフレックスとで約15,000〜30,000円の差があることが分かります。

出発地 就航地 スペシャルセイバー
運賃
フレックス運賃
羽田空港 新千歳空港 15,560円 52,410円
中部国際
空港
11,670円 26,520円
伊丹空港 12,340円 32,800円
関西国際
空港
12,560円 33,020円
福岡空港 15,080円 52,810円

ただし、運賃は便の混雑具合を予測した「予測座席数」によって設定されているため、同じ利用条件であっても、予約するタイミングや利用時期で大きく変動します。旅行や出張利用で需要が高くなる週末をはじめ、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの繁忙期は運賃の差が縮まる傾向にあるので、あらかじめ注意しましょう。

予約期間と適用条件

スペシャルセイバーは予約でのみ利用できる運賃となっており、搭乗日の360日前の午前0時~28日前に予約を完了していることが条件とされています。なお、空席状況により、予約期限が45日・55日・75日前と早まる場合もあります。特にゴールデンウィークや年末年始などの繁忙期は早々に満席になる可能性が高いので注意が必要です。予約完了後の購入(支払い)期限は72時間以内と定められており、これを過ぎると予告なしに予約取り消しとなってしまいます。また、予約確定後の便変更は一切不可とされ、搭乗当日に出発空港で空席があった場合も変更できません。なお、スペシャルセイバーは国内線のほとんどの路線で利用できますが、一部コードシェア便で対象外になる場合があるので事前に確認しておきましょう。

JAL公式サイトでの予約手順ガイド

① 検索エンジンで「JAL スペシャルセイバー」と検索し、トップに表示される「スペシャルセイバーご利用案内」にアクセス。

② 画面をスクロールし、最下部にある「航空券を検索する」の項目で、国内線 空席照会・予約のフォームに利用条件を入力して検索。

③ 表示された運賃の中から空席になっているものをクリックすると「内容をご確認のうえ次へお進みください」という画面が表示されるので、便の時間や席の条件、金額などを確認して、下部にある「JALマイレージバンク(JMB)会員の方」または「会員以外の方」の項目のいずれかから「次へ」をクリックします。

④ 搭乗者情報のフォームが表示されたら、名前や生年月日、連絡先などを入力します。

⑤ 「予約内容を確認してください」という画面が表示されたら内容を確認し、スクロールして下部にある「ご利用運賃や同意事項のご案内」へと進みます。

⑥ 内容を読んで同意事項の項目にチエックを入れた後、「購入する(座席指定あり)」「購入する(座席指定なし)」「予約のみする」のいずれかを選び、購入の場合は支払い情報を入力して決済します。

スペシャルセイバーの変更・取り消し手数料

スペシャルセイバーの変更・取り消し手数料

スペシャルセイバーで航空券を購入した場合、日時や便の変更は一切できません。そのため予定変更の際は予約便を取り消し、改めて航空券を購入し直す必要があります。購入後の取り消しは航空券1枚ごとに取り消し手数料が発生します。取り消し自体は便出発20分前まで可能で、JALの公式サイトから手続きを行うことができます。

キャンセル料はいくら?時期別の手数料一覧

スペシャルセイバーのキャンセル料は時期によって異なります。購入後から出発の55日前であれば税抜運賃額の約5%相当額で、それほど大きな負担にはなりません。しかし、出発54日前から出発前になると税抜運賃額の約50%相当額と一気に金額が上がってしまいます。出発後の取り消しは、満額となる税抜運賃額の100%を支払うことになります。なお、キャンセル料は払い戻し日を基準に発生するため、予約取り消し後は速やかに払い戻し手続きを行いましょう。

払い戻し日 キャンセル料
出発55日前 税抜運賃額の約5%相当額
出発54日前~出発前 税抜運賃額の約50%相当額
出発後 税抜運賃額の100%

便変更の手続き方法

スペシャルセイバーでは予約の変更ができません。そのため、便を変更する際は先に予約・購入している便の取り消し手続きが必要になります。公式サイトから手続きを行う場合は、予約詳細の画面にある「予約内容を取り消し・払い戻しする」から便情報の下にある「予約をすべて取り消す」をクリックして手続きを行います。現金支払いをした場合は払い戻し用の口座情報や電話番号、支払管理番号などを入力し、「確認へ進む」をクリックします。クレジットカード等で予約をした場合は、購入時に利用したクレジットカードを通じて払い戻しされます。なお、公式サイト以外では、国内線カウンターでの手続きや、予約センターへの電話でも対応しています。取り消し手続きの受付期限は予約便が出発する20分前までとなるため注意が必要です。

スペシャルセイバー・セイバー・フレックスの違い

スペシャルセイバー・セイバー・フレックスの違い

現在のJAL国内線における運賃設定のスペシャルセイバー、セイバー、フレックスは、それぞれ利用条件や料金体系、サービス内容が異なっており、用途に応じて使い分けることができます。スペシャルセイバーは、搭乗の28日前まで予約可能です。購入後の予約変更はできませんが、割引率が最も大きくなっています。安く利用できる分、変更やキャンセルの制約が厳しいのが特徴です。セイバーは搭乗前日まで予約可能ですが、購入後の予約変更ができません。スペシャルセイバーに比べると割引率は控えめですが、比較的リーズナブルな価格で利用できます。スタンダードなフレックスは最も高額となっていますが、当日購入や予約変更が可能で、出発前であればキャンセル料が無料と、急な事態にも柔軟に対応できるのが特徴です。また、株主優待券を使って料金を割安にすることもできます。

スペシャルセイバー セイバー フレックス
予約期限 搭乗28日前 搭乗前日 搭乗当日
運賃 割引率が最も高い 割引率が控えめ 高額(割引なし)
変更可否 不可 不可 可能

関連リンク:JAL国内線の運賃

往復セイバーとの違いと利用方法

JAL国内線で航空券を往復で購入する場合、運賃を5%割引できる「往復セイバー」というサービスがあります。その名称から運賃の一つと捉えられることもありますが、スペシャルセイバー、セイバー、フレックスに対するオプションで、往復割引のようなサービスになります。路線によっては5%以上の割引が適用されることもあるので、復路の時間もあらかじめ決まっている場合は、さらに旅費を抑えることができます。往復便の日程を入れて航空券検索をすると、往復セイバーの運賃も一覧に表示されるようになります。

スペシャルセイバー・セイバー・フレックスの料金比較

JAL国内線は、スペシャルセイバー・セイバー・フレックスで運賃が異なるほか、予約購入後の購入取り消しにもそれぞれのキャンセル料が発生します。以前は払い戻しの手続きにも手数料がかかっていましたが、2023年4月のリニューアルの際に一元化されました。

スペシャルセイバー セイバー フレックス
運賃例
(羽田空港→新千歳空港)
12,590円 34,480円 48,340円
キャンセル料
※税抜運賃額基準
出発前 出発55日以上前:
約5%相当額
出発54日前以降:
約50%相当額
約5%
相当額
無料
出発後 100% 100% 約20%
相当額

JALのおトクな運賃一覧

JALのおトクな運賃一覧

JAL国内線ではスペシャルセイバー、セイバーの他にもお得な運賃プランが多数あります。地域や年齢、JALカードの有無など、自分の状況が適用条件に該当するかを調べて旅行費用の節約に繋げましょう。各運賃の詳しい利用条件やその他のお得なプランに関しては公式サイトからも確認できます。

往復セイバー JALカード割引 スカイメイト・
JALカードスカイメイト
フレックス、セイバー、スペシャルセイバーを往復で予約(当日予約を除く)すると運賃が5%割引になる。 JALカードによる決済限定割引。当日まで予約・変更が可能でフレックスと同等のマイルが貯められる。 満12歳以上25歳以下のJALカード会員またはJALマイレージバンク会員限定。当日のみ予約可能。路線ごとに定められたセール運賃で利用できる。
当日シニア割引 乗継運賃 離島割引
満65歳以上のJALカード会員またはJALマイレージバンク会員限定割引。当日のみ予約可能。 乗り継ぎが必要な路線に限り、出発地から最終目的地までを1旅程とみなして設定された乗継運賃。(適用条件あり) 沖縄や鹿児島、島根などの離島住民で「離島航空割引カード」の所有者限定割引。当日予約や予約変更も可能。

スペシャルセイバーの注意点と制限事項

スペシャルセイバーの注意点と制限事項

スペシャルセイバーを利用する際は

・予約期限は搭乗日の360日前~28日前(空席状況によって変動)
・予約後の変更は一切不可
・キャンセル料は払い戻し日に応じて発生

を特に意識しておきましょう。予約日時や空席状況によっては45日・55日・75日前のいずれかが予約期限となることがあります。航空券購入後に予約変更する場合は取り消し手続きが必要で、キャンセル料が発生します。払い戻し日が予約後~出発55日前だと運賃額の約5%相当額、出発54日前~出発20分前は運賃額の約50%相当額がかかります。これを越えて取り消し手続きを行う場合は運賃額の100%がかかってきます。利用制限が厳しいものの、予定が早めに決まっている人にとってスペシャルセイバーは最適な運賃プランといえるでしょう。

座席指定はできる?

スペシャルセイバーは座席指定可能です。手順は、まず公式サイトで座席指定のページにアクセスし、予約・購入の完了画面、もしくは予約詳細画面から座席指定ページに進みます。希望の座席を選んで「確定する」をクリックすれば座席指定が完了します。事前に指定できる座席は運賃によって異なります。手順通りの操作をしても座席の指定ができない場合は、スペシャルセイバーに限らず搭乗便が出発する48時間前以降に操作をすると指定できる座席が追加されていることがあります。また、追加料金を支払うことで「クラスJ」の座席を利用することができます。「ファーストクラス」へのアップグレードも可能ですが、こちらは当日受付のみ対応となっています。なお、スペシャルセイバーでも受託手荷物は通常通り無料で預けることができるため、荷物が多い場合も安心です。航空券の購入と座席指定を事前に済ませておくと「JALタッチ&ゴー」を使って空港でのチェックインが非常にスムーズになります。

まとめ

まとめ

航空会社の業態が多様化している現在。スペシャルセイバーを含むJAL国内線の割引運賃は、シンプルな購入方法と豊富なバリエーションで人気を高めています。大手航空会社で空の旅を体験したいという人は、ぜひ、早めに旅行予定を立てて割安運賃を活用してください。

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