飛行機に持ち込める手荷物の規定とは?持ち込み可能な荷物の種類も解説

更新日:2025年11月12日

飛行機に持ち込める手荷物の規定とは?持ち込み可能な荷物の種類も解説

飛行機に持ち込める手荷物は、サイズや重量などの規定が決められています。手荷物の規定を把握していないと、空港での手続きがスムーズに進まず、トラブルが発生する可能性があります。機内に持ち込める手荷物のサイズや重量などを把握することで、スムーズに搭乗手続きを進められるでしょう。今回は、飛行機に持ち込める手荷物のサイズや重量について解説します。持ち込みできる手荷物の種類についてもまとめていますので、飛行機に乗る際に本記事の内容を参考にしてください。

目次

機内に持ち込み可能な手荷物

機内に持ち込み可能な手荷物

飛行機の機内には、持ち込み可能なサイズの手荷物(スーツケースやキャリーケース、カバンなど)1個のほか、ハンドバッグやカメラなどの身の回り品も持ち込み可能です。

以下の物品は『身の回り品』には含まれませんが、手荷物とは別に機内持ち込みが認められています。

  • コート類1着
  • 傘1本
  • 飛行中に座席に装着して使用するチャイルドシート
  • 身体障がい旅客が自身で使用する松葉杖、ステッキ、添木、義手・義足など
  • 身体障がい者が自身のために同伴する盲導犬、介助犬および聴導犬
  • 飛行中に必要な幼児または小児用品を入れたカバン
  • 旅客が同伴する幼児または小児のために使用する携帯用ゆりかご(航空会社指定の場合あり)
  • そのほか会社が機内持込を特に認めた物品

搭乗の際は、持ち込み可能な荷物や制限の規定を必ず守りましょう。なお、航空会社ごとに規定が異なる場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。

【航空会社別】飛行機に持ち込める手荷物のサイズと重量は?

【航空会社別】飛行機に持ち込める手荷物のサイズと重量は?

飛行機に持ち込める1人あたりの手荷物サイズや重量を正確に把握することは、スムーズに飛行機に搭乗するための重要なポイントです。航空会社ごとに規定が異なるため、事前に確認しておくといいでしょう。ここからは、各航空会社が定めている1人あたりの手荷物規定について解説します。

全日本空輸(ANA)

全日本空輸(ANA)では、座席数や路線によって手荷物のサイズや重量が異なります。
以下がANAの手荷物規定です。

路線・機体 サイズ
(3辺の和)
各辺の長さ 重量 個数
国内線
(100席未満)
100cm
以内
45cm
×
35cm
×
20cm以内
合計
10kg
以内
手荷物1個

身の回り品1個
(合計2個まで)
国内線
(100席以上)
115cm
以内
55cm
×
40cm
×
25cm以内
国際線
国際線航空券
利用の
国内線

国際線航空券を利用して日本国内線に搭乗する場合も、国際線と同じ規定が適用されます。それぞれの規定を把握して、スムーズに飛行機に搭乗できるように準備しましょう。

日本航空(JAL)

日本航空(JAL)の国内線における手荷物の持ち込み規定は、以下のとおりです。

機体の座席数 サイズ
(3辺の和)
各辺の長さ 重量 個数
100席
以上
115cm
以内
55cm
×
40cm
×
25cm以内
合計
10kg
以内
手荷物1個

身の回り品1個
(合計2個まで)
100席
未満
100cm
以内
45cm
×
35cm
×
20cm以内

各辺のサイズが規定内であっても、3辺の合計が規定を超える場合には機内持ち込みが認められていません。さらに、100席以上から100席未満の飛行機へ乗り継ぐ場合は、100席未満の規定が適用される点に注意が必要です。荷物が規定を超える場合は、空港に預けるか、事前に輸送するなどの対処が求められます。

ピーチ・アビエーション

ピーチ・アビエーションの手荷物規定は以下のとおりです。

項目 規定内容
サイズ 3辺の合計が115cm以内
各辺の長さ 規定なし
重量 合計7kg以内
個数 手荷物1個+身の回り品1個(合計2個まで)

規定内のサイズであっても、収納スペースに収まらない場合は機内に持ち込めません。搭乗前に荷物のサイズや重量を確認しておきましょう。

ジェットスター・ジャパン

ジェットスター・ジャパンの手荷物規定は以下のとおりです。

項目 規定内容
キャリーケース
など
高さ56cm×幅36cm×奥行23cm以内
スーツカバー
など
高さ114cm×幅60cm×奥行11cm以内
重量 合計7kg以内
個数 手荷物1個+手回り品1個(合計2個まで)

ジェットスター・ジャパンの手荷物重量制限は、合計7kg以内ですが、プラス7kgのオプションを購入すると、14kgまで(1個あたり10kgを超えないことが条件)持ち込み可能です。このオプションを購入できる人数は限られており、先着順となっています。

スカイマーク

スカイマークの手荷物規定は以下のとおりです。

項目 規定内容
身の回り品 ハンドバッグ、カメラ、傘など
荷物のサイズ 55cm×40cm×25cm以内
3辺の合計が115cm以内
重量 合計10kg以内
個数 身の回り品+手荷物1個

規定内の荷物でも、収納スペースに収まらない場合は持ち込みが制限される場合があります。また、サイズを超過する荷物は保安検査ができないため、保安検査場通過前に手荷物カウンターに預けなければいけません。

手荷物が規定を超えてしまったときの対処法

手荷物が規定を超えてしまったときの対処法

飛行機に乗せる手荷物が規定を超えた場合、以下の方法で対処できる可能性があります。

  • 上着は着て荷物を減らす
  • 小物はポケットに入れる
  • 重い物は配送して軽くする
  • 荷物を分けて調整する

かさばる上着を着用してしまえば、荷物のスペースを節約できます。また、衣類のポケットに小物類を入れることで、手荷物を減らせるでしょう。
お土産が増えてしまった場合は配送を手配するのも一つの手段です。重いものやかさばるものは、持ち帰らず送ることで負担を軽減できます。

飛行機に持ち込む手荷物に入れてはいけないもの

飛行機に持ち込む手荷物に入れてはいけないもの

飛行機に持ち込む手荷物に入れてはいけないものは以下のとおりです。

分類 禁止物品
危険物 爆発物(花火、クラッカー、不発弾など)
発火性・引火性物質(多量のマッチ、ライター用燃料、キャンプ用ストーブ、70度を超えるアルコール飲料)
高圧ガス(カセットボンベ、酸素スプレー、除塵スプレーなど)
有毒物質(殺虫剤、農薬など)
腐食性物質(漂白剤など)
放射性物質
強磁気性物質
酸化性物質
そのほか、航空機や周囲に危険または迷惑を及ぼす恐れのあるもの
リチウム電池
関連
160Whを超えるリチウムイオンバッテリー
オイル充填式携帯カイロ(引火性液体を使用するもの)
刃物や凶器と
なり得るもの
ナイフ、ハサミ
ゴルフクラブ、バット
スタンガン
そのほか、先端が尖っている物や凶器となる可能性があるもの
加熱式弁当 発熱材付きの加熱式弁当(加熱前・加熱後ともに不可)
そのほか ガスボンベやガスカートリッジ
空間除菌剤
オイルタンク式ライターとその燃料

これらの物品は、機内持ち込みだけでなく、預け入れも禁止されている場合があります。事前に航空会社の規定を確認することが重要です。

預け入れ荷物が規定のサイズや重量を超えてしまった場合はどうなる?

預け入れ荷物が規定のサイズや重量を超えてしまった場合はどうなる?

預け入れ荷物が規定を超える場合、追加料金や搭載制限が課されることがあります。ANA(国内線/エコノミークラス)では、20kgまでは無料ですが、それ以上の荷物には重量超過手荷物料金がかかります。ただし、1個あたり32kgで、合計重量は100kgです。
JAL(国内線)でも20kgまで無料ですが、それ以上の荷物には重量超過手荷物料金がかかります。100kgまで可能ですが、1個あたりの重量は32kgまでです。
また、航空機の搭載スペースや安全性を理由に、超過手荷物の輸送が断られる可能性もあります。航空会社によって、重量を超えた場合の料金や対応が異なるため、事前に確認してください。

飛行機に持ち込める手荷物に関するよくある質問

飛行機に持ち込める手荷物に関するよくある質問

ここからは、飛行機に持ち込める手荷物に関するよくある質問について解説します。

Q.リュックとスーツケース両方を機内に持ち込むことは可能?

多くの航空会社では、1つの大きな荷物(スーツケースなど)に加え、身の回り品(リュックやハンドバッグなど)を持ち込むことが許可されています。一方で、LCC(格安航空会社)は規定が厳しい傾向があり、手荷物2点の合計重量が7kg程度の場合があるため、規定を超えないよう注意が必要です。
大きめのリュックは、荷物を入れるとサイズ規定を超えてしまう可能性があります。荷物を入れた状態で、事前にサイズを確認しておくことが大切です。

Q.飛行機にお土産を持ち込むことは可能?

航空会社によって規定は異なりますが、紙袋に入れたお土産を複数持ち込むのは難しいでしょう。これは手荷物の個数やサイズに制限が設けられていることが関係し、紙袋を複数個持ち込むと「個数制限」を超過してしまう可能性があります。
ただし、保安検査を通過したあとのお土産は、機内持ち込み手荷物の制限に含まれないケースもあり、持ち込めることもあるでしょう。

お土産を機内に持ち込めたとしても、ウィスキーやワインなどの割れ物は注意が必要です。機内の振動や衝撃で破損する恐れがあるため、預け入れ荷物にしたほうが安心でしょう。

Q.飛行機に預け入れができず、手荷物として持ち込めるものはある?

飛行機に預け入れができないものでも、手荷物として持ち込める物があります。パソコンやデジタルカメラに使用する予備のリチウムイオン電池は発火の危険性があるため、預け入れ荷物には入れられません。ただし、機内持ち込みは許可されています。
また、電子タバコも手荷物として持ち込み可能ですが、リチウムイオン電池を使用しているため、預け入れは禁じられています。さらに、機内では使用が禁止されているため、注意が必要です。
これらの物品は、安全上の理由から航空会社が厳しく管理しています。持ち込む際は、規定を確認し、適切に準備する必要があります。電池類は、種類によって個数や容量に制限が設けられている場合もあるため、事前に調べておきましょう。

まとめ

まとめ

いかがでしたか?今回は飛行機に持ち込める手荷物のサイズや重量、ルールについて解説しました。手荷物の規定は航空会社や座席数などによって異なります。スムーズな搭乗できるよう、事前に確認しておきましょう。飛行機に搭乗する際は、トラブルを避けるために航空会社の規定を確認し、荷物の準備は余裕を持って行うことが大切です。

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