ANA国内線運賃リニューアルで何が変わる?新しい運賃体系・システム刷新に伴う変更点を解説
更新日:2026年5月26日
2026年5月19日搭乗分からANA国内線運賃がリニューアル。グローバルスタンダードが適用され、運賃体系やシステムが刷新。国際線に合わせたルールを複数取り入れた大きなリニューアルとなっています。今回は、ANA国内線のリニューアルによって何がどう変わるのかを詳しく説明していきます。
目次
- ANA国内線はどう変わる?
- 新たな運賃体系
- シンプル・スタンダード・フレックスの違い
- 価格を比較
- 新たな適用ルール
- 往復運賃の割引が自動で適用に
- 乗り継ぎ便を自由に選べる
- 幼児・小児の適応年齢が変更に
- 航空券予約から搭乗までの流れと変更点
- 航空券の予約・購入
- 予約便の変更
- アップグレード
- 搭乗手続き
- ANA国内線の運賃リニューアルに関するよくある質問
- ファーストクラスのサービス内容は?
- 新運賃のマイル積算率は?
- システム移行期間中はどのような影響が出る?
- まとめ
ANA国内線はどう変わる?
2026年5月19日よりANA国内線に国際線のルールが適用され運賃体系や搭乗ルールが大きく変わります。ここで、押さえておくべき新ルールの主な変更点をまとめました。
| 旧(~2026年5月18日) | 新(2026年5月19日~) | |
|---|---|---|
| 運賃体系 | ANAスーパーバリュー・ANAバリュー・ANAフレックス | シンプル・スタンダード・フレックス |
| 座席クラス名称 | 普通席・プレミアムクラス | エコノミークラス・ファーストクラス |
| アップグレード | マイル使用不可 | マイル使用可能 |
| 事前座席指定 | 可能 | 一部運賃に限り不可 |
| 無料預け手荷物 | 【普通席】 1人20kgまで、個数制限なし 【プレミアムクラス】 1人40kgまで、個数制限なし |
【エコノミークラス】 1人2個まで(1個あたり23kgまで) ※運賃により異なる 【ファーストクラス】 1人3個まで(1個あたり32kgまで) |
| 乗り継ぎ | 当日中の最短接続が基本 | 24時間以内であれば経由地滞在可能 |
| 往復運賃 | 単純往復のみ適用 | オープンジョー(往路の到着地と復路の出発地が異なる旅程)も適用 |
| 幼児・小児対象年齢 | 0歳~2歳(3歳未満) | 0歳~1歳(2歳未満) |
ここからは上記で記した変更点の詳細に加え、その他新しく適用される細かなルールについて詳しく説明していきます。
新たな運賃体系
ANAの国内線運賃は利用者のニーズに合わせて「シンプル」「スタンダード」「フレックス」の3種類を基本とするラインアップに刷新されます。また、期間限定(不定期)で設定される「セール」運賃が販売されるほか、「ユース」「シニア」「株主優待割引」といった特定の条件で利用できる運賃も引き続き利用することができます。ここでは3種類の運賃の詳細や違いについて解説します。
シンプル・スタンダード・フレックスの違い
新運賃の「シンプル」「スタンダード」「フレックス」の予約条件は下記の通りです。
| シンプル | スタンダード | フレックス | |
|---|---|---|---|
| 価格 | ★(安) | ★★(中) | ★★★(高) |
| 予約販売期間 | 前日まで | 前日まで | 当日まで |
| 予約変更 | 不可 | 有料 | 無料 |
| 払い戻し | 有料 | 有料 | 有料 |
| 無料手荷物許容量 | 1個/23kg | 2個/23kg | 2個/23kg |
| 事前座席指定 | 出発時刻24時間前から可能 | 無料 | 無料 |
| アップグレード | 不可 | 可 | 可 |
充実したフルオプションの「フレックス」は高めの価格設定ですが、「スタンダード」、「シンプル」と価格が安くなるにつれ、予約条件が厳しくなります。特に「シンプル」は無料で預けられる手荷物が1個までに制限されているほか、事前座席指定が出発の24時間前(オンラインチェックイン開始後)からとなっています。出発前、選択肢が少ない状態で座席指定になるため、親子での連席確保が難しいだけでなく、中央席しか空いていないという可能性も高くなります。あらかじめ座席を確保したい場合は「スタンダード」もしくは「フレックス」で購入するようにしましょう。
そして、運賃プランの改訂に伴い、座席の名称が普通席からエコノミークラスへ、プレミアムクラスからファーストクラスへと変わります。なお、元の普通席・プレミアムクラスからサービス内容は変わらず、名称のみの変更です。そして、エコノミークラスからファーストクラスへのアップグレードにマイルの使用が可能になります。必要なマイル数は利用区間によって異なるため、こちらのANA公式サイトからご確認ください。
価格を比較
3種類の運賃プランでどれほどの価格差が出るのか、【羽田空港(東京)⇔那覇空港(沖縄)】の区間を例に比較してみましょう。
| 運賃プラン | 運賃 | 割引率 |
|---|---|---|
| フレックス | 64,490円 | - |
| スタンダード | 28,410円(-36,080円) | 約56% |
| シンプル | 23,790円(-40,700円) | 約63% |
※価格は時期や時間帯によって変動あり
「フレックス」が64,490円なのに対し、「スタンダード」が28,410円、「シンプル」が23,790円とその差は歴然。「フレックス」の価格を基準にすると「シンプル」は約63%もの割引率となっています。できるだけ価格を抑えたいという方は「シンプル」で予約するとよいでしょう。
新たな適用ルール
運賃体系だけでなく、各種の取り扱いルールも変わります。これに伴い、旅の計画の立て方も変わってくるでしょう。ここでは新たに適用されるルールについて説明します。変更点をあらかじめ把握してから航空券を予約しましょう。
往復運賃の割引が自動で適用に
往復便を予約する際、すべての運賃プランに自動で往復割引が設定されるようになります。割引が適用されるには同一運賃(往路はシンプル、復路はフレックスという取り方は不可)・同一予約が絶対条件です。さらに、往路の到着地と復路の出発地が異なるオープンジョーでも往復として利用可能になります。往復利用の幅が広くなり、自由な旅程を組むことができます。
乗り継ぎ便を自由に選べる
ANA指定の経由地で乗り継ぎ便を利用する場合、出発地と最終到着地までを1つの区間とみなし、24時間以内の乗り継ぎを条件に便が自由に選べるようになります。これまでは経由地で最も早く接続できる便のみの選択でしたが、予約便の選択肢が増えるため、乗り継ぎの時間内で一度空港を出て観光を楽しんだり、経由地に宿泊したり、自由な時間を過ごすことができます。
幼児・小児の適応年齢が変更に
幼児の適応年齢が1歳以下(2歳未満)に引き下げられ、幼児は0歳~1歳、小児は2~11歳になります。そのため、2026年5月19日以降は2歳から座席の確保が必要になります。また、2歳~11歳に適用される小児割引は対象運賃から25%の割引です。なお、幼児も大人(12歳以上)の同伴者と同時に予約・発券が必要になりますのでご注意ください。
航空券予約から搭乗までの流れと変更点
ANA国内線の運賃リニューアル後の予約から搭乗の流れについて、変更点をあげながら紹介します。なお、ここでの説明はANAウェブサイト、ANA Bizサイト、スマートフォンでの操作時に限りますので、あらかじめご了承ください。
航空券の予約・購入
サイトのデザイン刷新により、チケットの検索に少し時間がかかりますが、購入までの流れはこれまでと変わりません。
ANAウェブサイトでの航空券予約・購入の流れ
- ①旅程の順序に沿って順番通りに入力
- ↓
- ②旅程詳細・積算マイル・支払い内訳を確認
- ↓
- ③購入に進み、事前座席指定
※「シンプル」プランは事前座席指定不可。 - ↓
- ④支払い方法を選択・購入
サイトのUI(見た目や操作性)が改善され、価格や予約条件の比較がしやすくなっています。なお、搭乗者情報を入力する際、名前はヘボン式ローマ字もしくはアルファベッドでの入力になります。また、確認番号(9桁)の取り扱いが終了するため、確認番号でのログイン・予約照会ができなくなります。メールやeチケット控えに記載されている「予約番号(英数字6桁)」または「航空券番号(13桁)」で予約内容を確認しましょう。
予約便の変更
予約後に便を変更する際は、予約便出発の20分前までにANAウェブサイトから変更手続きを行う必要があります。締め切り時間を過ぎてしまった場合、他便への振替はできず、払い戻し手続きのみの対応になります。なお、日付をまたぐ乗り継ぎがある場合はANA国内線予約・案内センターへの問い合わせが必要です。
ANAウェブサイトでの予約便変更の流れ
- ①予約確認画面から「変更対象便を選択する」にチェックを入れる
- ↓
- ②搭乗を希望する便の空席照会を行い、画面に表示される金額
(運賃や手数料の支払い or 返金額)を確認する - ↓
- ③予約内容の確認・完了
差額の支払いがある場合は支払いへ進む
差額なし・払い戻しのみの場合はそのまま予約変更
なお、払戻手数料が廃止となり、予約便の変更時は「予約変更手数料」、航空券を払い戻す時は「取消手数料」が発生します。各種手数料は予約運賃によって料金が異なるため、しっかりと金額を確認しましょう。
アップグレード
エコノミークラスからファーストクラスへのアップグレードにマイルが使用できるようになりました。アップグレードポイント・マイルで支払う場合の申し込み期間は搭乗日の27日前から出発の20分前までとなっています。なお、シンプル運賃で購入した航空券は対象外です。また、アップグレードポイント・マイルでの支払いに限り、搭乗当日にANAウェブサイトから空港空席待ちの申し込みができます。申し込み時は搭乗手続きが必要です。座席が用意できた場合、元の予約は自動解約されます。
搭乗手続き
搭乗手続きの流れはこれまでと変わりありません。ただ、オンラインチェックイン画面もリニューアルされており、搭乗便によって対応が変わります。コードシェア便(2社以上の航空会社が共同運航している便)に搭乗する場合は便を運航する会社のウェブサイトからチェックインしましょう。また、空港内の自動チェックイン機での領収書発行ができなくなるため、領収書が必要な場合は「領収書web表示サービス」で発行しましょう。
ANA国内線の運賃リニューアルに関するよくある質問
ANA国内線の運賃リニューアルであらゆるルールが変わり、利用時に不安や疑問を持つ方も少なくありません。ここではANAリニューアルに関するよくある質問に回答していきます。
ファーストクラスのサービス内容は?
座席クラスの名称が普通席からエコノミークラスへ、プレミアムクラスからファーストクラスへと変更になりました。ファーストクラスといえば高額なイメージなので、「プレミアムクラスと同様の金額で利用できるの?」と心配される方も多いと思います。しかし名称変更のみで、これまでのサービス内容と変わりはありません。マイルでのアップグレードが解禁されたため、利用する機会が増える方もいるでしょう。アップグレードの際は期間に気を付けて申し込みましょう。
新運賃のマイル積算率は?
運賃プランがリニューアルされたことにより、マイル積算率がどうなるのか気になる方も多いでしょう。国内線のフライトマイルは搭乗の区間基本マイレージ×運賃ごとの積算率と定められ、下記のように設定されています。
| 対象運賃 | 対象クラス | 区間基本マイレージに対する積算率 |
|---|---|---|
| シンプル | エコノミークラス | 70% |
| スタンダード | 80% | |
| フレックス | 100% | |
| シンプル | ファーストクラス | 120% |
| スタンダード | 130% | |
| フレックス | 150% |
システム移行期間中はどのような影響が出る?
ANAは今回のリニューアルにともない、システム移行期間を2026年5月19日から6月末ごろまでと定めています。この期間は空港ごとに順次システムが入れ変わるため、オンラインチェックインや空港空席待ちなど、利用する空港によって新旧のルールが混在します。システム移行状況についてはANA公式サイトで確認できますので、自身の搭乗便が該当していないかを確認しましょう。
まとめ
いかがでしたか?国際線との連携強化を目的とした今回のリニューアルにより、ANA国内線が大きく変わることとなりました。さらに、2027年度を目途に燃油サーチャージが導入されるなど、今後もさらなる変化が予想されます。