飛行機に持ち込み禁止のアイテムとは?実はダメな意外過ぎるアイテムもご紹介
更新日:2025年2月18日

飛行機の機内には、「持ち込み禁止」とされているアイテムがあります。せっかく旅行を楽しみたいと思っているのにもかかわらず、空港で止められてしまっては台無しです。そこで今回は、飛行機内に持ち込み禁止とされているものや、その理由、国別の持ち込み禁止アイテムについてご紹介します。思いもよらないアイテムが持ち込み禁止になっていることもあります。旅行を思う存分楽しむためにも、ぜひ本記事を参考にしてください。
目次
- 飛行機には持ち込み禁止のものが数多くある
- 飛行機に持ち込み禁止のもの
- 危険物
- 凶器
- 【要注意】飛行機への持ち込みに注意が必要なアイテム
- ヘアアイロン
- リチウムイオン(金属)電池を内蔵したアイテム
- 【国別】国際線の飛行機に持ち込み禁止のアイテム
- うっかり飛行機に持ち込み禁止のものを持ってきてしまった!こんなときどうなる?
- 搭乗前に持ち込み禁止のものが見つかった場合
- 飛行機内に持ち込み禁止のものを持ち込んでしまった場合
- これもダメ!?飛行機に持ち込み禁止の意外なもの
- 保安検査場でのチェックをスムーズに終える方法
- まとめ
飛行機には持ち込み禁止のものが数多くある

飛行機には、持ち込み禁止のものが数多くあります。持ち込み禁止とされているアイテムは、大きく分けると「危険物」と「凶器」の2種類です。
「危険物」は、有害物質や爆発の恐れのあるもの、燃えやすいものを指します。「凶器」は、ハイジャックやテロに使用される可能性があるものです。刃物だけでなく、凶器となりうる工具やスポーツ用品も、持ち込みが制限されます。
昨今、保安検査場では、持ち込み制限品の検出数が増え、混雑が発生しているようです。検査を受ける際は、持ち込み禁止のアイテムを所持していないか、事前に確認しておきましょう。
飛行機に持ち込み禁止のもの

飛行機への持ち込み禁止レベルは、次の3種類に分かれます。
・機内持ち込み・預け手荷物ともにNG
・機内持ち込みはできるが預け手荷物はNG
・預け手荷物はできるが機内持ち込みはNG
また、「電池を外す」などの条件つきで、機内に持ち込めるものもあります。
ここからは、危険物と凶器に分けて持ち込みの可否を解説します。より詳しい情報や、持ち込みの条件は、国土交通省のホームページでご確認ください。
危険物
危険物には、爆発の恐れがあるものや燃えやすいもの、有害物質が当てはまります。以下に記載されているものは、機内・預け手荷物のどちらも持ち込み不可です。
・高圧ガス(酸素缶・ライター用補充ガスなど)
・引火性液体(オイルタンク式ライター・ペンキ・塗料など)
・火薬類(花火・クラッカーなど)
・可燃性物質(炭・徳用マッチ)
・酸化性物質(酸素系漂白剤・瞬間冷却剤)
・毒物類(殺虫剤・農薬)
・腐食性物質(液体バッテリー・塩素系漂白剤)
・放射性物質など
オイルタンク式のライターは持ち込み不可ですが、吸収剤入りのオイルライターやガスライター、電子ライター、小型の安全マッチは、一人につき一個まで持ち込みが認められています。
リチウムイオン(金属)電池が含まれる機器の場合は、持ち込みの条件があるため注意が必要です。条件に関しては、次章で詳しく説明しています。
また、酒類はアルコール度70%を超える場合のみ、持ち込みできません。アルコール度24%を超えるものも、持ち込み数量の規定があります。
化粧品類や医薬品は液体ですが、基本的に機内・預け手荷物どちらも持ち込み可能です。ただし、数量や容器などの条件があります。
凶器
基本的に、凶器となりうるものはすべて、預け手荷物とし、持ち込みはできません。刃があって切れるもの以外でも、凶器と判断されます。具体例は、以下の通りです。
・刀
・ナイフ
・カミソリ(刀体の長さが4cm以下のもの、電気シェーバーは持ち込み可能)
・はさみ(刀体が6cm以下のものは持ち込み可能)
・カッター
・ピザカッター
・空気銃
・BBガン
・弓矢
・ヌンチャク
・ゴルフクラブ
・バット
・アイススケート靴
・ストック(登山用・スキー用)
スポーツ用品でも凶器と判断されるものがあるため、注意が必要です。また、条件を満たさない場合は、預け手荷物として持ち込めないものもあります。詳しくは、国土交通省のホームページでご確認ください。
【要注意】飛行機への持ち込みに注意が必要なアイテム

ご紹介したアイテム以外にも、持ち込みの際に注意が必要なものがあります。近年、持ち込みが増えている「ヘアアイロン」や、「モバイルバッテリーなど、リチウムイオン電池を内蔵したアイテム」です。
どちらも、珍しいものではありませんが危険物に該当し、機内の火災につながる恐れがあります。
ヘアアイロン
ヘアアイロンの中でも、コンセント式や、バッテリーを内蔵していないUSBコードタイプであれば、危険物とはみなされないため持ち込み可能です。ガス式の場合は、炭化水素ガスが充填してあり、熱電部に安全カバーが取り付けられていることで持ち込み可能となります。
注意が必要なのは、電池式ヘアアイロンです。電池式ヘアアイロンは、何らかの負荷が掛かることで高温になり、火災に発展する恐れがあります。そのため、ヘアアイロンと電池に分けられるものでなければ、持ち込みができません。電池とヘアアイロンが一体型となっているものは、機内持ち込み・預け手荷物ともに不可となっています。
リチウムイオン(金属)電池を内蔵したアイテム
リチウムイオン電池は、衝撃や損傷などで発火する恐れがあります。預け手荷物として貨物室に入れた場合は、気付くのが遅れ、機内で火災が起きるかもしれません。そのため、リチウムイオン電池そのものや、リチウムイオン電池を含むモバイルバッテリーやパソコン、ゲーム機は、預け手荷物ではなく機内持ち込みになります。
ただし、リチウムイオン電池の種類や、使用する電子機器の種類、リチウム含有量によって、持ち込み可否と数量が細かく定められています。リチウムイオン電池の持ち込みを検討している人は、国土交通省のホームページで条件を確認しましょう。
また、モバイルバッテリーの持ち込みについて、より詳しく書いた記事があるので、そちらも参考にしてみてください。
【国別】国際線の飛行機に持ち込み禁止のアイテム

一般的な持ち込み禁止アイテムのほかに、国ごとに禁止されているものもあります。
渡航先で禁止されているアイテムがあるかもしれないため、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。以下に代表的な国の持ち込み制限アイテムを発着別で一部記載します。
国 | 制限のあるアイテム | |
---|---|---|
英国 | 発 |
500g以上のインクカートリッジ トナーカートリッジ ※どちらも預け荷物可 |
インド | 発 | マッチ・ライター |
発着 | 電子タバコ | |
中国 | 発 |
マッチ・ライター ※コードシェア便で一部例外あり 消毒液を含む全てのアルコール ※預け荷物可 |
アメリカ | 発 |
CO2カートリッジ 500g以上のプリンターカートリッジ トナーカートリッジ |
着 | 350ml以上の粉類 ※預け手荷物可 |
うっかり飛行機に持ち込み禁止のものを持ってきてしまった!こんなときどうなる?

機内に持参できないものや、制限されているアイテムは少なくありません。気を付けていても、うっかり空港まで持ってきてしまったり、お土産として購入したりする可能性があります。そのような場合はどうなるのでしょうか。
搭乗前に持ち込み禁止のものが見つかった場合
万が一、持ち込めないことに気付かず保安検査場で指摘された場合、そのアイテムがどうなるのか心配な人もいるでしょう。機内持ち込み不可でも、預け手荷物で持ち込めるものであれば、カウンターで手続きすることで問題なく目的地まで運べます。
また、手荷物カウンターで、一定期間預かってくれる航空会社もあるようです。そのほかに、空港のロッカーを利用する方法もあります。空港の手荷物カウンターに預ける場合は、旅行から戻った時点で引き取り可能です。ただし、保管期間は1週間程度のため注意が必要です。
機内に持ち込めないが廃棄しても問題ないものは、出発保安検査場にある「放棄品箱」に入れることになります。箱に入らない場合はカウンターで引き取ってもらえますが、廃棄費用が掛かる可能性があります。
飛行機内に持ち込み禁止のものを持ち込んでしまった場合
万が一、禁止されているものを持ち込んだ場合は、航空法違反で罰せられる可能性があります。航空法第86条では、爆発性もしくは易燃性のあるものや、人や物に危害を与える恐れのあるものを機内に持ち込んではいけないと定めています。
また、第149条の3項では、第86条に反し、持ち込んだ場合は2年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金に処すると定めているため、注意しましょう。
これもダメ!?飛行機に持ち込み禁止の意外なもの

ここまでにご紹介した以外にも、意外なアイテムが持ち込みを禁止されています。以下のアイテムは持ち込み不可のため、注意してください。
アイテム | 規制内容 |
---|---|
加熱式食品 | 機内持ち込み・預け手荷物ともに不可 |
瞬間冷却パック | 機内持ち込み・預け手荷物ともに不可 |
空間除菌製品 | 機内持ち込み・預け手荷物ともに不可 |
電子タバコ | 機内持ち込みのみ可 |
紐を引くと加熱する弁当や、衝撃を与えると急冷する瞬間冷却パックに使用されている薬剤は、危険物に該当します。また、液漏れした場合に、皮膚や機体に損傷を与える可能性がある空間除菌製品も持ち込み不可です。
ただし、皮膚や機体に付着しても害のない消毒用アルコールや除菌製品は、数量の条件を満たせば持ち込み可能です。「問題ないだろう」と思っていたものが、持ち込み不可となるケースもあります。荷造りの際に、少しでも「大丈夫かな」と思った場合は、確認しましょう。
保安検査場でのチェックをスムーズに終える方法

機内持ち込みのチェックを行う保安検査は、ほかの人の迷惑にならないためにも、できるだけスムーズに終えたいものです。持ち込む予定の荷物は前日にチェックし、持ち込み不可のものがないか、あらかじめ確認しておきましょう。
また、アクセサリーや、大きなバックルの付いたベルトなどは避けた方が無難です。手荷物検査時には、液体やパソコンはバッグから出す必要があります。とくに国際線の場合は、液体の持ち込みが厳しく制限されているため、次のような準備をしましょう。
① 持ち込む液体をすべて100ml以下の個々の容器に入れる
② 1L以下のジッパー付き透明プラスチック袋(縦横20cm以下)に、容器をまとめて入れる
なお、持ち込めるのは、一人一袋までとなっています。「機内で化粧直しをしたい」「乾燥対策にスプレーやクリームを持ち込みたい」と考えている方は、注意しましょう。
まとめ

飛行機に乗る際は、国際線・国内線ともに、手荷物に制約があります。ものによっては、機内へ一切持ち込めない場合もあります。
持ち込みが制限される可能性があるのは「危険物」と「凶器」です。国土交通省のホームページに、より詳しい情報が掲載されています。出発前に一度目を通し、準備した荷物に持ち込み不可のものがないか確認しましょう。