飛行機のファーストクラスとはどのようなもの?他クラスとの違いや料金相場を徹底比較
更新日:2025年3月21日

さまざまなクラスの座席が用意されている飛行機ですが、その中で最も高額なのがファーストクラス。料金は、エコノミークラス、ビジネスクラス、ファーストクラスの順に高くなるとされていますが、他のクラスとどのような違いがあるか気になる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、主に国内線のファーストクラスはどのようなものなのか、そして料金や予約方法についてもまとめました。ファーストクラスの利用を考えている人はもちろん、興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
目次
- ファーストクラスとは?ほかのクラスとの違いを徹底比較
- 座席の違い
- 機内食の違い
- アメニティの違い
- エンタテインメントの違い
- 知っておきたい!ファーストクラスの料金
- ANAのファーストクラス料金
- JALのファーストクラス料金
- 人気航空会社のファーストクラスを徹底比較
- ANAファーストクラス
- JALファーストクラス
- ファーストクラスを賢く予約する方法
- ステップ1:希望のフライトを探す
- ステップ2:マイルを活用する
- ステップ3:キャンセルポリシー、変更手数料を確認する
- 利用者必見!ファーストクラスのよくある質問
- ドレスコードはある?
- 子供連れでも利用できる?
- 機内持ち込み荷物の制限は?
- 事前座席指定はできる?
- キャンセル待ちの方法と注意点は?
- 旅行のプロが教える、ファーストクラスを120%楽しむためのポイント
- 搭乗前
- 機内
- 到着後
- まとめ
- おすすめの航空券をチェック!
ファーストクラスとは?ほかのクラスとの違いを徹底比較

ファーストクラスは、エコノミークラスやビジネスクラスと比べ、座席の広さや機内食、アメニティなどあらゆる点が異なります。どの程度違いがあるのか、それぞれ比較してみましょう。
座席の違い

※画像はイメージです。
ファーストクラスの座席は、機種にもよるものの、幅、長さともに飛行機に乗っているとは思えないほどの広さがあります。
特にJAL国内線の最新機種「AIRBUS A350」のファーストクラスで採用されているシート幅は約51cmとなっており、エコノミークラスに設置されている普通席と比べて10cmほど余裕がある点が特徴です。前後の座席幅については約134cmと、普通席と比較して約1.7倍広くなっています。
機内食の違い

※画像はイメージです。
長時間のフライトは食事も楽しみの一つです。国内線の場合、エコノミークラスだと基本的に食事提供はありません。ソフトドリンクの提供はあるものの、機内販売でも食事を取り扱っていないケースがほとんどです。
対してファーストクラスの場合、季節や時間帯に応じた機内食が提供されています。食事の有無についても、ファーストクラス利用の特権となるでしょう。
なお、国際線の場合はエコノミークラスであっても食事が提供されますが、メニューや使用容器に違いがあるようです。
アメニティの違い
アメニティが充実しているのもファーストクラスの特徴です。たとえばJALでは専用スリッパやクッション、新聞など、ANAはヘッドフォンや毛布、スリッパなど、それぞれ機内を快適に過ごすことができるアメニティを取り揃えています。
国際線の場合は、有名ブランドとのコラボアメニティが提供されるケースも見られます。快適な空の旅を楽しめるアメニティやサービスが充実しているのはファーストクラスならではの特徴です。
エンタテインメントの違い
ファーストクラスでは、自分だけの空間でエンタテインメントを楽しむことができます。
たとえば、エコノミークラスやビジネスクラスにはない約15.6インチの大型モニターが設置されているなど、大画面で映像を楽しめます。
国際線の場合は、座席内蔵スピーカーやノイズキャンセリングヘッドホンも用意されているため、オーディオ環境を自分好みに選び、大画面と迫力の音声で普段以上の没入感を味わうことができます。
知っておきたい!ファーストクラスの料金

ファーストクラスの料金はいくらくらいなのでしょうか?以下の条件で航空会社別に比較します。
【条件】
予約日:2025年2月10日
搭乗日:往路2025年3月10日・復路3月14日
また、貯まったマイルでファーストクラスのチケットを購入する場合の必要マイル数についても確認してみましょう。なお、時期や曜日などによって価格は変動するため、実際の料金はホームページでご確認ください。
ANAのファーストクラス料金
まずは、ANAのファーストクラス料金を確認します。ANAの国内線は、「普通席」と「プレミアムクラス」の2種類のみとなっており、ここではプレミアムクラスの料金を紹介します。
航路 | 往復運賃 |
---|---|
東京-福岡 | 143,360円 |
東京-札幌 | 134,680円 |
なおANA国内線の特典航空券は、普通席のみ利用可能となっています。プレミアムクラスはマイルと交換することはできません。
JALのファーストクラス料金
次にJALのファーストクラスの運賃を確認します。ANAと同様の条件で往復した場合の運賃です。
航路 | 往復運賃 |
---|---|
東京-福岡 | 145,500円 |
東京-札幌 | 136,780円 |
JALの特典航空券を利用した場合、「東京-福岡」および「東京-札幌」どちらの区間も20,000マイル必要になります。その他発着点によって必要マイル数が変動するため、利用する際は事前に確認しておくとよいでしょう。
人気航空会社のファーストクラスを徹底比較

国内の主要航空会社であるANAとJALの国内線ファーストクラスのサービス内容や特徴もチェックしておきましょう。ここでは、座席・食事・アメニティ・エンタテインメントの4点について比較します。
なお、搭乗する便によって提供される料理が異なるため、気になる人は事前にホームページでチェックしてみてください。
ANAファーストクラス
ANAの国内線ではファーストクラスという名称でのサービスは提供されておらず、「プレミアムクラス」がファーストクラスに近い位置づけとなっています。
座席間隔は約127cmとゆとりがあり、約15.6インチのタッチパネル式パーソナルモニターも装備。電動リクライニングも利用可能です。さらに大型フットレスト・レッグレストも利用できるため、快適性の高いシートになっています。
また、機内食については搭乗便の出発時間帯に合わせたものが提供されます。日本酒・ワイン銘柄も豊富に用意されているため、普段とは異なる特別な空の旅を楽しめるはずです。
アメニティについては、高性能のヘッドフォン、毛布とスリッパが用意され、希望すればアイマスクや耳栓、マウスウォッシュなども提供してもらえます。
JALファーストクラス
JALの国内線ファーストクラスで採用されているシートは、機体によって若干異なります。「A350/787」と「767」でシートサイズや設備に違いがあり、各シートの詳細は以下の通りです。
A350/787 | 767 | |
---|---|---|
シート幅 | 約51cm (普通席 約41~44cm) |
約50cm (普通席 約45cm) |
この他にも座席周りに搭載されている機能や設備が異なるため、詳細はホームページをご確認ください。
また、提供される食事は時間帯や発着の空港によって異なります。月ごとにメニューも変わるので、さまざまな食事を楽しめるのもポイントとなるでしょう。
ファーストクラスを賢く予約する方法

「ファーストクラスには乗ってみたいけれど、やっぱり高い!」そのような人のために、ファーストクラスの予約方法や予約のポイントを紹介します。同じ月でも、運賃に違いがある場合もあります。賢く予約して、お得にファーストクラスを利用しましょう。
ステップ1:希望のフライトを探す
ファーストクラスを予約する場合も、他のクラス同様に、まずは希望のフライトを探します。希望する日時や利用する空港が決まった時点で、各航空会社のホームページや旅行代理店で空席を確認しましょう。
この際、一つのサイトで確認をして購入するのではなく、料金を比較し予算に合った便を選ぶことがポイントです。また、スケジュールを早めに決めれば「早割運賃」も利用できるため、少しでも安く利用したいのであれば、利用しない手はありません。
ステップ2:マイルを活用する
お得にファーストクラスに乗る方法として、マイルを活用する方法もあります。
マイルを使って航空券を購入する際は「特典航空券」で予約しましょう。利用できるマイルは航空会社によって異なり、ANA国内線の特典航空券は普通席のみの展開のため、ファーストクラスに利用することはできません。JAL国内線のファーストクラスで利用できる片道マイル数は14,500マイルからになりますが、利用できない路線もあるため注意が必要です。
他にも、ビジネスクラスからファーストクラスへアップグレードする際にマイルを使えることがあります。
なお、マイルを貯めるには、各航空会社のマイレージクラブの会員になる必要があります。中には入会金や年会費のかからない会員もあるため、チェックしてみるとよいでしょう。会員になると、日常の買い物や旅行・食事など、あらゆる場面でマイルを貯められ、航空券の購入などに役立ちます。
ステップ3:キャンセルポリシー、変更手数料を確認する
予約時はトラブルを避けるためにキャンセルポリシーにしっかり目を通しましょう。キャンセルや搭乗内容を変更する際の手数料発生有無などが原因でトラブルになることがあります。
また、姓名を反対に入力してしまっていないか、総額いくらかかるのかなどもチェックしたいポイントです。申込内容はスクリーンショットなどで保管しておくと後で見返せます。何かあった際の連絡先も確認しておきましょう。また、国際線の場合は運賃に追加で燃油サーチャージがかかるため、覚えておきましょう。
インターネットで気軽に予約ができる時代ですが、慣れない分ミスをしたり、トラブルに巻き込まれたりする可能性もあるので、予約画面は隅々まで目を通し、理解したうえで予約を取りましょう。
利用者必見!ファーストクラスのよくある質問

初めてファーストクラスに乗ることになった場合、TPOに合わせた振る舞いをしたいもの。ファーストクラスに初めて搭乗する人が抱きがちな疑問にお答えします。
ドレスコードはある?
基本的にドレスコードはありません。長距離移動する場合などは、きちんとした服装では逆に疲れてしまうこともあります。
ファーストクラスを頻繁に利用し、乗り慣れている人はチノパンに柔らかい素材のシャツなど、ラフな服装の人も多いようです。清潔感のあるスマートカジュアルな服装をイメージするとよいかもしれません。
ただし、航空会社によって推奨される服装がある可能性もあります。あらかじめ、出発前のラウンジの利用条件などを確認しておくと安心です。
子供連れでも利用できる?
ファーストクラスだからといって、子供連れは利用できないといった決まりはないようです。ただし、搭乗できるのは生後8日以降の赤ちゃんと定めている航空会社もあるため、あらかじめ確認が必要です。なお、運賃は年齢や座席の要否などによって変わります。
食事に関しても、事前に申し込みをすることで子供用の機内食や粉ミルク、紙おむつなどのサービスも期待できるでしょう。ベビーベッドの貸し出しを行っている航空会社もありますが、ファーストクラスのシートには装着できないケースもあるようです。
また、どのクラスでも同様ですが、万が一子供がぐずってしまった場合など、最大限周囲への配慮は忘れないようにしましょう。
機内持ち込み荷物の制限は?
機内持ち込み荷物は、ほとんどの航空会社でキャリーバッグやリュックサックなどの手荷物1個とハンドバッグや傘などの身の回り品1個まで、としていることが多いようです。ファーストクラスの場合は、他のクラスと比べて多く預けられることがあります。重量が超過する場合は追加料金が必要になりますが、ANAとJALの国内線における持ち込み荷物の制限は以下の通りです。
ANA (国内線はプレミアムクラス) |
JAL (ファーストクラス) |
---|---|
総重量40kgまで 縦×横×高さの和が203cm以内 重量やサイズを満たしていれば個数制限なし ※機種によっては最長辺の制限あり |
総重量45kgまで 50cm(縦)×60cm(横)×120cm(高さ)以内 重量やサイズを満たしていれば個数制限なし ※機種によっては最長辺の制限あり |
機内へ持ち込み禁止の荷物に関しては以下の記事でも詳しく紹介しています。
飛行機に持ち込み禁止のアイテムとは?実はダメな意外過ぎるアイテムもご紹介
事前座席指定はできる?
基本的に事前座席指定は可能です。また、追加料金もかかりません。事前座席指定ができない可能性があるのは、他社便や他社運航コードシェア便を利用する場合、一部、旅行代理店でお申し込みされた場合などです。予約時に確認しておくとよいでしょう。
予約後に事前座席指定を行うこともできますが、航空会社によっては座席指定できる期間が異なるため、各社のホームページで確認しましょう。
なお、座席数に限りがある場合もあるため、早めに指定することをおすすめします。
キャンセル待ちの方法と注意点は?
希望の便に予約が取れなかった場合、キャンセル待ちができることがあります。ただし、航空会社や国内線・国際線などの違いによってキャンセル待ちの申込方法が異なるため、注意しましょう。
たとえばANAの場合、ANAマイレージクラブ会員のみ、国内線は搭乗2日前までにホームページで申し込むことで「インターネット空席待ち」ができます(空席待ちできないケースもあり)。なお、搭乗日当日から出発の20分前までは「空港空席待ち」ができます。この場合は、クラブ会員関係なく、どなたでも申し込みが可能です。
旅行のプロが教える、ファーストクラスを120%楽しむためのポイント

ファーストクラスは、機内だけでなく搭乗前後から質の高いサービスを受けられます。ファーストクラスに乗るのであれば、最大限楽しめるように予習しておきましょう。
搭乗前

※画像はイメージです。
搭乗前はファーストクラス専用ラウンジで過ごすことが可能です。ラウンジでは、食事やシャワー、仮眠など、思い思いに過ごすことができます。特に食事は、各航空会社が力を入れている部分でもあり、ファーストクラス専用ラウンジだと、すぐそばで板前が握る寿司やカレーライス、アルコール類も豊富です。
また、専用チェックインカウンターや保安検査場を利用できるため、カウンターの長い列に並ぶ必要もありません。
機内
機内では、他のクラスでは味わえない広々とした空間を有効活用しましょう。機内食を最大限楽しみたい人は、事前予約サービスを利用する方法もあります。あらかじめどのような食事が提供されるか確認し、選んでおけば、食べる楽しみも増すでしょう。
国際線では、時差ボケを減らすために睡眠を取りたい人もいるでしょう。アイマスクや耳栓をしてもよいですし、事前に睡眠時間を普段より短くし、身体を動かしておくなど、快適な睡眠を取れるよう、あらかじめ調整しておくこともポイントです。
到着後
ファーストクラスは、到着後も優先的に降機できます。手荷物がなかなか出てこず、長く待たされた経験のある人もいるかもしれませんが、手荷物も優先的に受け取ることが可能です。なお、航空会社によっては到着後、次の目的地まで送迎サービスを行っている会社もあります。
まとめ

搭乗前から目的地到着まで、最高のおもてなしを受けられるファーストクラス。興味はあるものの、料金の高さがネック……という場合でも、マイルや早割でお得に搭乗できることもあります。気になる人は、一度ファーストクラスの雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。