飛行機にカイロは持ち込める?国内線・国際線の基準や注意点などを紹介

更新日:2025年10月16日

飛行機にカイロは持ち込める?国内線・国際線の基準や注意点などを紹介

寒冷地への旅行を予定している人の中には、荷物にカイロを入れておく人も多いでしょう。移動手段が飛行機の場合、カイロを機内に持ち込みたいと考える人もいるかもしれません。しかし、カイロは種類によって持ち込み条件が異なり、手荷物検査で止められることもあります。トラブルを避け、スムーズに搭乗するためにも、事前に正しい情報を把握しておきましょう。

目次

飛行機へのカイロの持ち込み制限について

飛行機へのカイロの持ち込み制限について

飛行機内への手荷物には、テロ対策の観点から厳しい制限が設けられています。たとえば、ライターなどの火器は基本的に持ち込みが禁止されており、刃物や液体類もそれぞれに細かなルールがあります。
カイロについては、使い捨てタイプや電気式であれば、基本的に機内への持ち込みが可能です。ただし、オイル式カイロは引火性のある液体燃料を使用しているため、持ち込みは禁止されています。
飛行機に持ち込み禁止のアイテムについて、下記リンクを参照ください。

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使い捨てカイロを飛行機に持ち込む場合

使い捨てカイロを飛行機に持ち込む場合

JALやANA(大手航空会社)、ピーチやジェットスター(格安航空会社<LCC>)など、ほとんどの航空会社では、使い捨てカイロは貼るタイプ・貼らないタイプのいずれも、機内への持ち込みが可能です。温かくなる仕組みは鉄が錆びていく際に発する熱を利用するものですが、安全面については特に問題ありません。ただし、原料の一つに使われている鉄の粉が手荷物検査の際、金属探知機に反応する可能性があります。ここでは、貼らないカイロ、貼るカイロの持ち込みについて、国内線・国際線それぞれの規定について解説します。

貼らないタイプのカイロの場合

〇【国内線】貼らないタイプの使い捨てカイロの機内持ち込み

貼らないタイプの使い捨てカイロは、日本国内で製造されたものであれば安全性が高く、手荷物としての持ち込みが可能、預け荷物に含めることも可能です。ただし、ポケットに入れたまま保安検査を通過しようとすると、金属探知機に反応して止められる場合があります。持ち込む際は、事前にバッグやトレーに移しておきましょう。

〇【国際線】貼らないタイプの使い捨てカイロの機内持ち込み

使い捨てカイロは、火薬類や可燃性物質などを定義する「国際危険物輸送勧告」の対象外であり、基本的に手荷物としての持ち込み・預け荷物に含めること、いずれも可能です。ただし、国や地域によってはカイロの認知度が低く、手荷物検査時に没収される可能性もあります。万が一、係員に説明を求められた場合は、「HEAT PAD(ヒートパッド)」または「DISPOSABLE HEAT PAD(ディスポーザブル ヒートパッド)」と伝えるとスムーズです。

貼るタイプのカイロの場合

〇【国内線】貼るタイプの使い捨てカイロの機内持ち込み

貼るタイプの使い捨てカイロも、貼らないタイプの使い捨てカイロと基本的に成分は同じで、手荷物として持ち込むこと、預け荷物に含めること、いずれも問題はありません。使用済みのものも機内に持ち込むことはできますが、体に貼ったまま保安検査を通過しようとすると、金属探知機に反応する恐れがあります。手荷物検査の際には、あらかじめ体からカイロをはがしておきましょう。なお、一度はがすと粘着力が弱まるため、機内で特に使用する予定がない場合は、いったんその場で処分しておくのも一案です。

〇【国際線】貼るタイプの使い捨てカイロの機内持ち込み

国際線では、座席間のスペースが狭く、搭乗後に上着を脱いでカイロを貼るなどの動作がしづらいことがあります。周囲への配慮も踏まえ、カイロを貼る際は、手荷物検査を終えて搭乗するまでの間に済ませておきましょう。また、機内は空調がしっかりと管理されており、カイロを貼ると暑すぎると感じる場合もあります。その場合、結局ははがすことになるため、状況に応じて使用を判断するとよいでしょう。

電気式カイロを飛行機に持ち込む場合

電気式カイロを飛行機に持ち込む場合

電気式カイロはACアダプタやUSBケーブルで充電することで、繰り返し使用できる便利なアイテムです。使い捨てタイプよりも価格は高めですが、1回の充電で数時間にわたって暖かさを保てるため、長期的にみるとコストパフォーマンスに優れているといえるでしょう。電気式カイロは、パソコンやスマートフォンと同様に「電子機器」として扱われるため、基本的には機内への持ち込みが推奨されています。ここでは、機内に持ち込める電気式カイロの規定や何個まで持ち込めるのかについて解説します。

【国内線】電気式カイロの機内持ち込み

電気式カイロを持ち込む場合は、電池式・充電式のいずれも持ち込み可能ですが、航空会社によって持ち込める個数に制限があるため、事前に確認しておくことが重要です。電気式カイロに使用されるリチウム電池・リチウムイオン電池の持ち込みは、リチウム含有量2g以下と定められています。持ち込める量や個数については、定格容量が100Wh以下であれば上限なし、100Wh以上160Wh以下であれば2個まで、160Wh以上のものは持ち込み不可となります。なお、これらの電池を内蔵した機器は預け荷物に含めることは不可となっています。必ず手荷物として機内に持ち込みましょう。

【国際線】電気式カイロの機内持ち込み

国際線でも、電気式カイロの取り扱いは基本的に国内線と同様です。補足の情報として、預け入れの場合は、電源を切っておくこと、誤作動による損傷を防ぐため、キャリーケースなど頑丈なものに収納すること、衣類などで包むなど機器を保護することが推奨されています。また、渡航先によっては電圧やコンセントの形状が異なるため、充電用の変換プラグや電圧対応の充電器を用意しておくと安心です。

オイル式カイロを飛行機に持ち込む場合

オイル式カイロを飛行機に持ち込む場合

オイル式カイロは、スキーやキャンプなど冬のアウトドアで重宝されるアイテムです。ベンジンなどの燃料が気化して酸化反応を起こすことで発熱し、長時間にわたって温かさを保てます。日本では老舗メーカーのハクキンカイロ、海外ではZIPPO社のハンディウォーマーなどがよく知られています。

【国内線】オイル式カイロの機内持ち込み

国内線・国際線を問わず、オイル式カイロの機内持ち込みおよび預け入れはできません。これは、使用されるベンジンが航空法において「危険物(引火性液体)」に指定されており、飛行機での輸送が全面的に禁止されているためです。中身が空であっても、一度でも燃料を注いだことのある本体は持ち込み不可となるので注意が必要です。

【国際線】オイル式カイロの機内持ち込み

オイル式カイロは、手荷物検査で見つかるとその場で没収される可能性があります。没収された場合は、空港での回収手続きや、郵送による返送のいずれかを選ぶことになりますが、手間がかかるため、基本的には持参しないほうが無難でしょう。稀に、「替え綿を取り外して内部を洗浄すれば持ち込み可能」とされるケースもありますが、これはあくまでも例外的な対応です。ただし、新品で未開封かつ適切に包装されているものであれば、機内への持ち込み・預け入れが可能な場合もあります。購入証明書やパッケージを残しておくと、より安心です。

飛行機にカイロを持ち込む際の注意点

飛行機にカイロを持ち込む際の注意点

冬の旅行では必需品となるカイロですが、飛行機に持ち込む際にはカイロの種類ごとのルールを事前に把握しておくことが重要です。最近ではカイロの種類も多様化し、新しい構造や材料を使用した製品が航空法に適さない場合もあります。特に電気式カイロのように高価なアイテムは、手荷物検査で没収されると大きな痛手となるため、事前の確認を必ず行いましょう。国内旅行であれば、使い捨てカイロを現地で購入することも視野に入れておくと安心です。

まとめ

まとめ

使い捨てカイロや電気式カイロは、基本的に国内線・国際線ともに持ち込み可能ですが、リチウム電池の規定や手荷物検査の対応など、注意すべきポイントがあります。一方で、オイル式カイロは原則持ち込み不可であるため、事前にしっかり確認しておくことが大切です。なお、日本製の使い捨てカイロは海外でも人気が高いため、お土産として持参すると喜ばれることも多いでしょう。寒さが苦手な方は、使い捨てカイロ、または電気式カイロを持参することで快適な旅を楽しんでください。

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